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旅のコラム

第3話 ロシアンスタイルのサウナ:バーニャ その1

2004.10.06

ご無沙汰しておりました。
久々のコラム 、そしてかなり久々のゴルゴの登場です。

ウナ好きの国はやはり北だ。
フィンランドなどは正月番組で必ず登場する。葉っぱのついた枝の束でバシバシ身体をたたいている映像を目にすることが多い例のあれだ。
実はロシアもこのフィンランドスタイルとほとんど同じだ。
ただ、ロシア人のサウナ好きといったら全地球規模でみてWBC世界チャンピオンクラスである。間違いない!
その証拠にロシアのどんな辺境・秘境に出向いても、人が住むところ必ず必ずバーニャ(サウナ)がある。
約束できることが極端に少ない彼の地ロシアにおいて私はこのことのみ断言できる約束しよう、必ずある!
 例え一軒の家しかなくとも、バーニャはある!
バーニャはオーナーの手作りが基本である。
大・中・小様々であるがどんなに辺鄙なところでも実にしっかりとしたサウナルームが存在するのは驚きだ。
工法の基本はログでその出来栄えは下手な日本の街場のサウナより凝ったつくりの快適空間が演出されている。
すべてのバーニャにオーナーのこだわりがある。脱衣所に凝った作り、ストーブに工夫を凝らしたもの、レストルームにこだわったものと千差万別だ。
本屋では≪あなたらしさのバーニャの作り方≫なるマニュアル本も一コーナーを占める。
ロシアにおけるサウナの存在はすでに文化である。間違いない!

 利用法も日本とはちょっと趣を異にする。「正調ロシア風バーニャの心得」を伝授しよう。
熱源は薪。(もちろん自分で薪割りをする。)
ドライサウナで90℃以上がお約束だ。大型の手作りストーブは脱衣所側に焚口があり本体の大部分はサウナルーム側に突出し石が乗せられている。
ストーブには大型のドラム缶がパイプで接続されておりサウナルームを暖めるのと同時に154リットルの湯を沸かせる構造となっている(北海道でも昔、薪ストーブ時代に煙突湯沸しがあったのをご存知だろうか、原理は同じである。)
バーニャが90℃に達するときには熱湯だ。そして傍らには同量の冷水用ドラム缶が置かれ、両方の下部に蛇口がある。ゲストはサウナルームでじっくり汗をしぼりだした後、大きなタライにお湯と水を適量取り、髪や身体を洗う。時に蛇口のないドラム缶もありこの場合手桶で上部から湯・水をくみ出す。
満タンの時や手の長い人はいいのだが、湯量が減ったときはドラム缶が熱いので結構スリリングである。

 そんなサウナでロシアでは時折バーニャパーティーなるものが開かれる。
友人同士・家族同士が飲み物、軽食を持ち寄りレストルームで談笑しながら何度もサウナルームと往復し楽しい時間を過ごす。もちろん混浴だ!
しか~し、女性は大きなシーツ状のタオルを肩でしばり首から巻き、男性は腰に巻いて、が正調である。洗い場の利用はもちろん女性優先。
バーニャは紳士・淑女の社交場である。くれぐれも邪な事など考えませぬよう!

~ つづく~

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